宮城県大崎市からの報告「大崎耕土を放射能汚染させない連絡会」事務局・芳川良一様より

2022年2月16日水曜日

お知らせ 新着

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 2月14日、子ども脱被ばく裁判第2回控訴審期日報告集会において、「大崎耕土を放射能汚染させない連絡会」事務局、芳川良一さんからご挨拶と報告を頂いている最中に、オンラインに乱入者があり、途中で配信を中断することとなり、改めて文書で報告をいただきました。感謝して掲載いたします。

 ぜひ報告と『石巻地域の会通信』をご覧ください。芳川さん、オンライン参加者のみなさんにはご迷惑をおかけしましたことお詫びいたします。

宮城県大崎市からの報告
大崎耕土を放射能汚染させない連絡会 事務局 芳川良一

 大崎では、8,000Bq/kg以下の農林系汚染廃棄物の焼却処分(混焼)をめぐって仙台地裁で裁判(通称:大崎住民訴訟)が行われています。もう提訴から2年半経過しました。

カンパ御礼

 煙突から放射能が漏出していることを立証するために、裁判所の勧告のもと排ガス測定を行うことになりました。排ガス測定には少なからぬ費用が掛かります。そこで、緊急のカンパ募金を呼びかけましたところ、1カ月半という短い期間でしたが330万余も集まりました。
 子ども脱被ばく裁判関係者の方々からのカンパもあったはずです。あらためて、みなさまのご支援に御礼申し上げます。おかげさまで測定も無事終了いたしました。ご支持・ご支援に感謝すると同時に、応じてくれた皆様への関心・期待に応えるべく努力してまいりたいと思っております。

排ガス測定結果

 さて、その排ガス測定の結果についてですが、短く言えば「煤塵捕捉、セシウムは不検出」と言うことになります。
 肝心のセシウムは検出下限値以下でしたが、しかしそれ以上の成果が得られた、と弁護団、科学者は評価しています。煤塵を定量的に補足できたことはとても画期的なことで、捕捉された煤塵を7年間(焼却期間)に単純に置き換えますと、200Bq/kg相当の微粒子が570kgも煙突から吐き出されるということになるのだそうです。背筋が寒くなるような恐怖を覚えます。燃やし続けさせるわけにいきません。

第15回口頭弁論期日

 2月16日(水)は口頭弁論期日です。閉廷後報告集会もあります。
 今回の口頭弁論期日では、排ガス測定結果分析、尿検査分析(焼却施設周辺住民)、大崎市が行った土壌測定のデータ分析で、焼却によるセシウム拡散を立証する予定になっています。さらに法廷におけるDVD上映(肥田医師出演「核の傷」)を求めることになっています。

※排ガス測定並びに15回口頭弁論期日については、「石巻地域の会通信」47号をご参照ください。弁護団事務局の松浦弁護士が要領よく分かり易く纏めてくれています。

大崎住民訴訟の意義

 2019年12月22日に仙台弁護士会館にて、井戸弁護士による講演会(大崎住民訴訟を支援する会主催)がありました。
 その講演会で井戸弁護士は「国が一億総被曝化を進めようとしているなか、大崎住民訴訟は大崎、或いは宮城県という地域に限られたものではなく全国に先駆けた闘いなのだ」と大きな意義付けを与えてくれました。
 わたくしたちは、この意義を常に念頭に、さらに子ども脱被ばく裁判に連帯しながら頑張っていきたいと思っております。引き続きのご支援よろしくお願いいたします。
(2022.02.14)

「石巻地域の会通信」47号



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